ことづて屋 (1巻) | 濱野京子他
未分類「お言伝てを預かっています」山門津多恵の頭には、時折、死者の言葉がひびいてくる。宛てた人物にその言葉を伝えるまで、津多恵は楽になれない。見ず知らずの人物を訪ねるために外見を装うのを、美容師の恵介が手助けしている。幼くして死んだ娘から母親へ、放蕩息子,,,
「お言伝てを預かっています」山門津多恵の頭には、時折、死者の言葉がひびいてくる。宛てた人物にその言葉を伝えるまで、津多恵は楽になれない。見ず知らずの人物を訪ねるために外見を装うのを、美容師の恵介が手助けしている。幼くして死んだ娘から母親へ、放蕩息子,,,
閻魔顔の若商人・喜蔵の許を、記録本屋の高市が訪ねてきた。旅先で小鬼の小春と会ったという。小春と猫股の長者の戦いが迫っていることに心乱れた喜蔵は、妖怪が行き来する「もののけ道」に足を踏み入れ、意外な場所に辿りついてしまう。混乱する喜蔵に手を差し伸べたの,,,
人嫌いの若商人・喜蔵が営む古道具屋を、旅の若者・高市が訪ねてくる。一緒に花見へと繰り出した妹の深雪たちを追いかける羽目になった喜蔵だが、料理だけを残して皆の姿は消えていた。不可思議な一日に翻弄される喜蔵を、待ち受けていたのは――?からくり人形が語り出,,,
厄介な「居候」が百鬼夜行に帰って以降――再会した妹に「共に暮らそう」と言い出せず、むなしく日々を過ごす喜蔵は、多聞と名乗る男と馴染みになる。優雅な声音と物腰で女性を虜にする多聞だが、喜蔵が営む古道具屋で買うのは、なぜか付喪神の宿る品ばかり。同じ頃「女性,,,
謎の男・多聞に、硯の精たち付喪神が宿る古道具を売ってしまった喜蔵。帰ってきた小春から硯の精の悲しくも数奇な過去を聞いた喜蔵は、己のふがいなさを痛感する。二人は付喪神たちを取り戻すべく、「もののけ道」を通って多聞の屋敷に乗り込むことに――。閻魔顔の若商,,,
「三毛の龍」と巷で評判の化け猫の龍は、さらに強い妖怪・猫股になるため、猫股の長者の許を訪れる。そこで出された条件は、「情を通い合わせた人間の首を取ってくること」だった。気が進まぬまま飼い主をさがしはじめた龍は、幼馴染に裏切られてすべてを失った男・逸馬に,,,
「一年前のお約束の品を受け取りに参ります」――強面の古道具屋の主・喜蔵の元に、奇妙な手紙が舞い込んだ。喜蔵の脳裏に不思議な老女と交わした約束が蘇る。そんな折「縄張りの視察だ」と嘯く小春が再びあちらの世からやって来た。どうやら永遠の命を授けるという「,,,
閻魔顔の若商人・喜蔵が営む古道具屋「荻の屋」に、見合い話が持ち込まれた。相手は両親を亡くしたばかりの由緒ある家の跡継ぎ。この縁談、果たして妹の深雪のためになるのか。思い悩む最中、喜蔵はなぜか妖怪たちに襲われる。危機を救ってくれたのは鬼の小春だったが,,,