番所医はちきん先生 休診録 (1巻) | 井川香四郎
未分類隅田川で町方与力の水死体が揚がった。遺体を検分した定町廻り同心・佐々木康之助は、首にかぶれたような斑点があることから身投げとされる死因に疑いをもつ。折しも’検診’で訪れた診察部屋で、番所医の八田錦から、死んだ与力は悩みを抱えていた節があると聞かされる。はた,,,
隅田川で町方与力の水死体が揚がった。遺体を検分した定町廻り同心・佐々木康之助は、首にかぶれたような斑点があることから身投げとされる死因に疑いをもつ。折しも’検診’で訪れた診察部屋で、番所医の八田錦から、死んだ与力は悩みを抱えていた節があると聞かされる。はた,,,
鋳掛屋の巳之助は恩人の娘である常磐津の菊文字の家を出ると、浪人の死体に出くわす。傍らには莨入れ、持ち主は商家を勘当された若旦那の太吉郎。菊文字と恋仲だった男だ。巳之助は菊文字のために太吉郎を匿い、かつての盟友の浪人と手を組み、殺しの真相を探るのだが……。別,,,
織田信長が天下を握ろうとしていた戦国中期。「会津の執権」金上盛備はときに政略結婚で隣国を封じ、ときに仇敵と同盟を結び、巧みな外交術で主家・蘆名氏を支えていた。しかし本能寺で信長が倒れるや、天下を狙う隣国の若き当主・伊達政宗が牙をむく。一気に蘆名を手中にすべ,,,
医者の泰山が、腹痛を訴える男とその幼い息子を連れて小烏神社を訪れる。薬を処方するも一向に回復しない為、助けを求めて来たのだ。だが、宮司の竜晴は「自分にできることはない」といつになくそっけない。大切な薬草の世話もそっちのけで治療を続ける泰山だったが、突然、父,,,
虐待を疑われ最愛の娘と離れて暮らす柳宝子。私は母親失格――。悩み続けたある日、二十年前に死んだはずの父親の遺体が発見される。遺品には娘への手紙と猟奇事件の切抜き記事。父の過去を探り事件を追う宝子だったがそれが愛する家族の決死の嘘を暴くことに。父の手紙の意味,,,
文学賞のパーティーで、大手出版社四社の編集者が暗い顔で集っている。皆、ある中堅作家につきまとわれて困っているのだ(「押し売り作家」)。苦節十年、やっと小説の新人賞を受賞しデビューした川獺雲助は会社を辞めて作家に専念することにした。しばらくは順調だったが……,,,
二八歳にしては童顔で小柄。女子大生か、時には女子高生に見間違えられる神奈川県警江の島署の細川春菜に異動の辞令が。新たな部署は栄えある本部刑事部の「捜査指揮・支援センター」。だが、期待と不安を胸に新天地に赴いた彼女を待っていたのは、一癖も二癖もある同僚たちと,,,
江戸の老舗七軒と見本市へ見世を出す新参者はつねや。音松とおはつ夫婦はそこで客のうっすらした記憶の中の「思い出菓子」の注文を受けることにした。初日、二日目、思い出菓子に客はない。最終日ようやく訪れた武家の妻が「長崎奉行所に勤めに出た、早逝した父の土産の、名も,,,
美しく、しっかり者のお美羽。彼女が取り仕切る長屋の住人・長次郎の様子が変だ。十日も家を空け、戻ってからも部屋を出てこない。長次郎の弟分の弥一と一緒に理由を問い詰めると、名も知らぬ女を殺してしまったかもしれないと言う。真相を探り始めるお美羽だが、長次郎を信頼,,,