出かけようと思えば唸り、帰ってくると騒ぐ。しおらしさの一つも見せず、女王様気取り。長年ご近所最強の猫だったしい。老猫となったしいとの生活を、時に辛辣に、時にユーモラスに描くエッセイ。
朝廷から望外の昇爵を受けた吉良三郎義央は、その首謀者である近衛基熙に返礼するため、京を訪れた。だが三郎に思いもよらぬ監視者が現れる──。新たな敵の出現に、三郎はどう立ち向かうのか?書き下ろし
大川のほとりに佇む〈初秋亭〉には、江戸中の悩みがひっきりなしに届けられる。隠居後の悠々自適な生活を夢見ていた元同心の藤村、大身旗本の夏木、商人の仁左衛門の三人組は、積み重ねた経験を武器に一風変わった依頼の解決に邁進する。豪商〈高瀬屋〉の旦那が持ち込んだ依頼,,,
私は今日、顔も知らぬひとのもとに嫁ぐ――。雨月智世(うづきともよ)、20歳。婚約者の玄永宵江(はるながしょうえ)に多忙を理由に結納をすっぽかされ、一度も会えぬまま今日に至ったのだ。初めて顔を合わせた彼は、恐ろしいほどに整った顔と、美しい黒曜石のよう,,,
警視庁桜町中央署刑事課のエース刑事・蓮見光輔は、本庁の組織犯罪対策第四課から異動してきた架川英児とコンビを組むことに。風貌も言動もまるでヤクザの架川に桜町中央署のメンバーが困惑する中、所轄内で幼稚園児の息子を持つ主婦が殺害される事件が発生。ママ友のグループ,,,
連続殺人の現場に残された「大義」の文字。前代未聞の事件に十津川が挑む!京王多摩川の河原で発見された、30代男性の刺殺体。現場で見つかった白い封筒の中には「大義」と書かれた紙が入っていた。十津川警部が捜査を開始すると、続けざまに20代のOL、60代の大学,,,
本格ミステリ大賞受賞の鬼才が乱歩に挑む!「屋根裏の同居者」「赤過ぎる部屋」「G坂の殺人事件」など乱歩トリビュート5編に加え「骸骨坊主の話」「影が来る」を収録。刺激的かつ挑戦的な珠玉のミステリ!